異国情緒漂うスムースジャズ Russ Freeman / Drive 

スムースジャズバンドThe RippingtonsのリーダーでありブレーンであるギタリストRuss Freeman(ラス・フリーマン)が2002年にリリースした3rdソロアルバム。

2ndソロアルバム「Holiday」はクリスマスアルバムであり、スタンダード曲のカバーが主だったので、オリジナル楽曲で構成された「純粋なソロアルバム」としては、1986年の「Nocturnal Playground」より、実に16年ぶりとなります。

「Nocturnal Playground」は、打ち込みメインでありながら、バンドサウンド風に仕上げた”プレ・リッピントンズ”的作品であったのに対し、本作はギタリスト:ラス・フリーマンを前面に押し出したギターオリエンテッドな作風。ゲストとして、ウィル・リーやジェフ・ローバー、クリス・ボッティなどの名前が並んでいますが、客演は概ね控えめな印象で、ゲストによるソロパートもほとんどありません。

リズムトラックやアレンジメントが簡素になっている分、リッピントンズの作品と比べ、スムースジャズ色の強い作品に仕上がっているのが面白いです。

ラスフリーマンのギターはと言えば、ジャズやブルースなどのスタイルを積極的に取り入れていて、時に華麗なスィープを披露したりと、熱の入ったものになっていますが、ラスにとってテクニックは楽曲を表現するツールの1つなのでしょう。テクニック一辺倒となっていないところが好印象。

楽曲自体は、聴けばすぐにラス・フリーマンの作品だとわかるものばかり。ラテンやカリビアン調はリッピントンズでもおなじみですが、本作も異国情緒に溢れたスムースジャズが楽しめます。

収録曲10曲中、8曲がラス・フリーマン書下ろしのナンバー。※一部、Barry Eastmondとの共作。5曲目「Boys Of Summer」はドン・ヘンリーの大ヒット曲、9曲目「East River Drive」はグローバー・ワシントンjrのカバーとなります。

1曲目「Guitarland」からラス・フリーマン色全開。アコースティック、エレキの弾き分けこそあれどプレイ自体は肩の張らないリラックスしたもの。2曲目「Villa By the Sea」はリッピントンズファンにはお馴染み、ガットギターを用いたラテン調のナンバー。

4曲目「Brighter Day」、7曲目「Drive」はいずれもTopazに収録されていそうな楽曲で、オクターブ奏法を使った軽快な演奏はスムースジャズの王道を行くもの。8曲目「Cool In the Shade」はミディアムテンポのアコースティックチューン。

その他の楽曲もラス・フリーマンらしいハッキリとしたメロディーラインを持っていて、曲作りの上手さと確立された個性を改めて感じさせられます。リッピントンズの作品でいえば、「Topaz」「Life in the Tropics」あたりの作風と通ずるものがあり、リッピントンズファンにも馴染みやすいものとなっています。