【ミスター】80’sサウンドの真骨頂 ケニーロギンス「Back To Avalon」【サウンドトラック】

Rock・Pops
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今年ソロデビュー45年を迎えるアメリカのシンガーソングライターKenny Loggins(ケニー・ロギンス)。1977年のソロデビューより通算14作品(ライブアルバム・ベストアルバム除く2021年12月現在)をリリースし、73歳となった現在でもライブツアーを行うなど、精力的に活動を続けているアーティストです。

世間的には映画「トップガン」や「フットルース」の主題歌を歌った歌手として有名でしょうか。前記の映画の大ヒットにより、時の人となり、「ミスターサウンドトラック」との異名で呼ばれていた時期もありました。

そんなケニー・ロギンスですが、リリースした作品の大半は、自身の音楽性を追求した商業主義なサウンドとは一線を画す音楽であり、そのブレない姿勢が長年にわたりファンから愛され続けている理由の一つであるのは確かでしょう。

そんな、ケニーのキャリアの中でも異彩を放つのが、本日紹介する1988年作の「バック・トゥ・アヴァロン(Back to Avalon)」です。


Back to Avalon

当時の売れっ子プロデューサーを多数起用し作られた本作は、売れ筋の商業路線に面舵を切った「サントラ曲の詰合せ」のような作品。「フットルース」のテーマや、特に「トップガン」のデンジャーゾーン、プレイング・ウィズ・ザ・ボーイズで獲得したファン層をメインターゲットに定め、ロックテイストの楽曲を前面に押し出しています。

それは、従来のケニー・ロギンスの面影を感じさせない、まるで「ミスターサウンドトラック」という別人がリリースした作品のように思えるほどです。

アルバム全11曲中、起用したプロデューサーはデニス・ランバート、ピーター・ウルフ、パトリック・レナードなど計6名。プロデューサーごとに、楽曲の共作者・演奏者が異なるので、アルバムとしての統一性が無く、散漫な印象を受けます。この作品が「楽曲の寄せ集め」と呼ばれるのは此処に原因があるのではないでしょうか。

ただし、楽曲単位でみれば、洗練されたポップロックソングが並んでいて、一概に悪い作品と言えないのも確か。聞きやすさや楽曲の洗練具合では、ケニーの作品の中でもトップクラスのクオリティーを誇っていると感じます。

オープニングを飾る1曲目「Nobody’s Fool」は、デニス・ランバートプロデュースの硬派なロックチューン。デンジャー・ゾーンを意識しているのか、ケニーの歌声もワイルドな感じで格好いいですね。ソリッドなギターは、ダン・ハフによるもの。コメディスポーツ映画「Caddyshack II」の挿入歌に使われ、ビルボードHOT100で第8位にランクインしました。

2曲目「I’m Gonna Miss You」はピーター・ウルフプロデュースのミディアムバラード。ギターを除く大概のパートはピーター・ウルフによるもので、コーラスにはスターシップのミッキー・トーマスとドニー・ボールドウィンが参加しています。(ピーター・ウルフが引っ張ってきたと思われる)

3曲目「Tell Her」はリッチー・ジトープロデュースのドゥーワップ調の楽曲で、仕上がりは、まんま「フットルースのテーマ」です。

リチャード・ページがプロデュースした4曲目「One Woman」には、もちろんスティーブ・ジョージが参加。歌メロやコード進行からペイジズ(ミスターミスター)の香りが漂うミディアムチューン。いい曲です。

アルバムタイトル曲である5曲目「Back to Avalon」は、これまたピーター・ウルフプロデュースのバラードナンバー。そのドラマチックな展開と、メロディアスな歌メロは、まさに映画の挿入歌にぴったりな感じ。

6曲目「She’s Dangerous」は、盟友マイケル・マクドナルドとの共作&デュエットナンバー。やたらめったらタイトに16ビートを刻むドラミングは、ウィアー・ザ・ワールドでもドラムを叩いていたジョン・ロビンソンによるもの。若干ミステリアスな雰囲気を漂わせるロックチューンで、このアルバムで一番のお気に入りナンバーです。

8曲目「Hope for the Runaway」はパトリック・レナードプロデュースの楽曲で、FMシンセベースとリバーブの効いたギターが印象的。80sサウンドのお手本のような楽曲。

アルバムの最後を飾る11曲目「Meet Me Half Way」はシルベスター・スタローン主演の腕相撲映画「オーバー・ザ・トップ」の主題歌に起用されたバラードナンバー。ビルボードアダルトコンテンポラリーチャートで第2位、同HOT100チャートで第11位を記録しました。

リリース当時から、従来のファンからは、あまり評判の良くない作品だったようですが、現在の音楽シーンにおいて80年代のサウンドが1つのジャンルとなった今(80年代ぽいサウンドとか言いますよね)、コマーシャルで完成された80年代の王道を行く本作は、再評価に値すると思います。ケニー・ロギンスの隠れた名作と言っても過言ではないでしょう。個人的にはサウンドカラー的に好きな部類であり、ケニーの作品の中でも最も好きなアルバムです。是非、聞いてみてくださいね♪

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