企画力が光るAORコンピレーション、BRIO AOR Best Selection ~Off Shore~

男性雑誌BRIOが監修を手掛けたAORコンピレーションアルバム「BRIO AOR Best Selection」

「On Shore」と「Off Shore」の2枚がリリースされておりますが、本日は夕暮れ時のベイエリアを写したジャケットがなんともCoolな「Off Shore」をご紹介いたします。

ちょっとその前に、収録曲を見てみましょうか。

■収録曲

~Day Side~
01. Opening
02. Don’t Worry Baby / Vapour Trails
03. Georgy Porgy / TOTO
04. Jojo / Boz Scaggs
05. What A Fool Believes / The Doobie Brothers
06. Take Me To Your Heaven / Wilson Bros.
07. Steal Away / Robbie Dupree
08. Biggest Part Of Me / Ambrosia
09. Is It You? / Lee Ritenour
10. Phantom Of The Footlights / Larsen-Feiten Band

~Night Side~
11. Break
12. Sailing / Christopher Cross
13. Sara / Bill Champlin
14. I’m A Camera / Marc Jordan
15. Down In Brazil / Michael Franks
16. Keep A Light On / Maxus
17. Suspicions / Eddie Rabbitt
18. I Go Crazy / Paul Davis
19. My Sweetness / Stuff
20. Ending

 

AOR2大レーベル(ソニー、ワーナー)の共同企画だけあり、AORを代表する楽曲が収録されております。個人的に気になるのが「What A Fool Believes 」と「Steal Away」が一曲間をあけて収録されていること。この2曲、バッキングトラックが激似でいわゆる「パクリ騒動」として訴訟になっていた記憶が。選曲者の遊び心ですかね(笑)

全トラック数20個の内、収録曲は17曲と1枚のアルバムにしてはそれなりのボリュームですが、このてのAORコンピはシリーズものや、何枚組かのセットになっているのが常ですので、トータルでの曲数は少ない方だと思います。

コンピレーションアルバムはそのジャンルの入門盤としての役割もありますので、ある程度、網羅的な方が好まれます。その点においては、量の面で本作は劣るのですが、それを補う強みが、上で書いた「企画力」なんですね。

■コンピで聴くBRIOの「企画力」

収録曲の欄に書かれている、~Day Side~と~Night Side~これが本作の最大の特徴であり、他と差別化を図っている処です。1枚のアルバムの中で「昼」と「夜」の2つのシチュエーションに合わせた選曲がされているのですね。

じつは、このアルバムは一つの物語になっているのです。それは”ウィークデーは忙しくなかなかスケジュールの合わない恋人同士が真夏の週末にドライブデートに行く”というもの。

ドライブデートの時間の経過とアルバムがシンクロしつつ流れていくのです。アルバムライナーノーツには、各楽曲の曲紹介文とともに、二人のドライブデートの模様がこんな感じにつづられています。

【引用】
海辺のカフェでくつろぐ2人。ゆっくりと傾き始めた太陽が、手を振りながら少しずつ遠くに移動していきます。多くを語らず、潮風を満喫する彼らとデビッド・パックのソウルフルなファルセットが絶妙にマッチング。夕方~夜への期待をグッと高めます。

う~む。なんとクリスタルな感じなのでしょう(笑)甘酸っぱい頃を思い出し、胸がざわつくのは私だけでしょうか?男心がくすぐられますね。ライナーノーツが凝っていて、ライターの文才がキラッと光っているのは、さすがBRIO監修といったところ。

サウンド面においても、Day Side・Night Side、各サイドのオープニングとアルバムのエンディングに波の音がさり気なく入るという、なんと粋な演出が施されております。

そして、その計3回流れる波の音ですが、よくよく聞いてみると違う音源なんですね。オープニングでは、日中らしく高音域の立った「ザ~ッ」という感じのサウンド、ブレイクとエンディングでは、夜らしいマイルドな「サーッ」といったサウンド。波打つタイミングにも変化がつけられてるなど、何せ芸が細かい。

私のイチオシポイントは、Day SideからNight Sideに切り替わるブレイクポイントからクリストファー・クロスの「セイリング」への流れ。あの有名なアルペジオのイントロも、波の音の余韻を受け、ぐっとドラマチックに響いてきます。

■まとめ

AORコンピレーションアルバムをただの楽曲詰め合わせとせず、あえて物語性をもたせたBRIOの企画力にはただただ脱帽。ノスタルジックで、ちょっと甘酸っぱい気持ちにさせるライナーもよい感じ。選曲もよくこれからAORを聴こうとしている方にとっても、リアルタイムで聞いていた方にとってもおすすめ出来る作品です。

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