みなさんこんばんは!休日の今日、ひさびさにコストコホールセール和泉倉庫店まで車で足を延してきました。大阪市内から高速で約30分、雲一つない青空の下、車を走らせながら聞いていたのがコチラのアルバム。1990年リリースの作品ではありますが、躍動感溢れるフレッシュさは今なお健在。是非チェックしてみてください。それではレビューにGo~♪
本日ご紹介するアルバムは、アメリカのスムースジャズバンドThe Rippingtonsの「Welcome To The St.James’ Club」です。
About This Musican
The Rippingtons(ザ・リッピントンズ)はリーダーRuss Freeman(ラス・フリーマン)を中心に1986年、ロサンジェルスで結成されたスムース・ジャズバンド。メンバー構成こそ時代によって変わるものの2018年現在まで精力的に活動を続けているスムースジャズ界の老舗バンドでございます。
その音楽性は、これまた時代によってサウンドの変化や方向性の移り変わりこそあれ、適度なリゾート感とミントのような爽やかさを兼ね備えた、極上のインストゥルメンタルサウンドです。
サウンドスタイルは主に前期と後期でわかれ、デビューから1992年の「Weekend In Monaco」までがドライビンなL.Aスタイルのフュージョンサンド。それ以降はグルービンなスムースジャズサウンドなのが特徴です。前期・後期ともに一貫したクオリティーの高い作品が多いものの、「前期サウンドこそがリッピントンズ」といった意見もファンの間で聞かれるのも確か。私自身もその口で、アルバムのリリース情報が出る度に「今度こそは原点回帰を!」と願っておりますが、なかなか難しいようです。
ナチュラルな爽やかさとカリフォルニアの空気感
今回ご紹介するのは1990年リリースの4作目「Welcome To The St.James’ Club」
リッピントンズのアルバムジャケットに毎度登場するのが、このネコのイラスト。「ジャズキャット」の愛称でファンから親しまれているバンドマスコットですが、アルバムジャケットからは、想像のつかない緻密なL.Aスタイルのフュージョンサウンドが展開されております。(失礼)
時間をかけ丁寧に作られているのがわかる緻密な磨き上げられたアレンジメント。爽やかさをナチュラルに聞かせるために選び抜かれた音色と、研ぎ澄まされたメロディーライン。ヴィヴィドながら限りなく透明感を追及した録音状態。そしてアルバム通して漂うカリフォルニアの空気感がすばらしいです。
そのサウンドのイメージは?と言いうと表現するのが難しいのですが・・・・
常夏の楽園で、どこまでも澄み切った青空の下、海岸線をドライブしている時にカーステレオからこんな音楽が流れてきたら最高だよね。ワクワクしちゃうよね。って感じの音楽(笑)
音楽の好みなど人それぞれではあるものの、この作品の(半ば神がかり的ともいえる)洗練されたフレッシュなサウンドは、一生を通して聞き続けるに値するものだと感じております。以下にオススメ曲を書いておきますので合わせてご覧ください。未体験の方は是非是非聞いてみてくださいね。
My Favorite Songs
M1のアルバムタイトル曲「Welcome To The St.James’ Club」はゴキゲンな16ビートのフュージョンナンバー。劇的なコード進行と難解なメロディーラインをもつ楽曲でパット・メセニーの「Have You Heard」を彷彿させますが、パットのそれに比べ、ずいぶんとコマーシャルに仕上がっています。ジェフ・カシワのEWIやスティーブ・リードによるパーカッションも良い感じ。目まぐるしく変わる曲展開、アレンジの巧妙さからラス・フリーマンの作曲能力の高さを感じます。
M2「Wednesday’s Child」は神妙な雰囲気のイントロから幕をあけるミドルテンポの楽曲。カーク・ウェイラムの情熱的なサックスが曲を盛り上げています。
M3「I Watched Her Walk Away」はちょっとミステリアスな雰囲気のある美しいバラードナンバー。タイトルから想像するに、別れの朝の光景をイマージュした楽曲でしょうか。ラス・フリーマンの奏でるガットギターとユニゾンで歌われる、パティ・オースティンの透明感あふれるスキャットがどこまでも滑らかで美しく、朝靄の中を彷徨っているような感覚になります。
M5「Affair In San Miguel」はワールドビートを使った神秘的な雰囲気の楽曲。様々なリズムと、様々な音色によるメロディーラインが複雑に絡み合いながら曲が展開していき、ブランドン・フィールズのサックスをフィーチャーしたサビで一気に集約される曲展開は素晴らしいの一言。
M8「Soul Mates」はウェザーチャンネルで流れていそうなミドルテンポの楽曲。エレキギターのリズムトラックやシンセ系の音色はこの時代特有のものですが、個人的にはこのバブリーなサウンドは好みです。
アルバムのラストを飾るM10「Victoria’s Secret」はEVI(ウインドシンセ)のメロディーラインが美しい、哀愁を感じる楽曲。曲中には、ラス・フリーマンにしては珍しく長いギターソロをとっていますが、構成がよくギタリストとしての高い資質も感じます。
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