新緑のようにフレッシュなサウンド Jeff Kashiwa / Simple Truth

Smooth Jazz / Fusion
スポンサーリンク

日系アメリカ人サックス奏者Jeff Kashiwa(ジェフ・カシワ)。

スムースジャズの重鎮バンドThe Rippingtonsのサックス奏者として、バンドの黄金期を支えつづけたプレイヤーであり、1995年のソロデビュー以来、現在までに計9枚のリーダー作を発表している、スムースジャズ界の人気サックス奏者です。

本日紹介する「Simple Truth」は2002年にリリースされた4thソロアルバム。グリーンを基調とした穏やかな配色のアルバムジャケット通りの、穏やかでフレッシュなスムースジャズが聴ける快作です。

 

プロデューサーは故チャック・ローブ。リッピントンズ出身だけあって、参加ミュージシャンの中には、リッピントンズ組のDave Kochanski(キーボード)、Dave Hooper(ドラム)、Steve Reid(パーカッション)の名前も見受けられます。

Dave Kochanskは演奏だけにとどまらず、楽曲の共作者として、また本作のコ・プロデューサーとしても名前を連ねており、リッピントンズ時代からの盟友らしい仕事っぷりです。

そんな、リッピントンズ組が参加している本作ですが、リッピトンズぽさはあまり感じませんね。サウンド構成は、ギター・ドラム・ベース・キーボード+サックスといったオーソドックスなもの。各々の楽器の音色は極めて自然で、有機的な温かみを感じられるサウンドとなっています。

リズム面やアレンジにおいても、穏やかさと爽やかさが際立っており、またミディアム~スローテンポの楽曲でアルバムが構成されているので、耳にすっと入ってきてリラックスできる作品です。マイナー調の楽曲が少ないのもその一因でしょう。

収録曲全10曲中、歌物は無し。サックスがほぼ全ての曲で主旋律を奏でていますが、ジェフ持ち前の、癖の無い爽やかなブロウと安定感溢れる演奏で、飽きがきません。メロディーラインはシンプルで馴染やすく、まるで春の日差しに包まれているような温かいエネルギーと、新緑のようなフレッシュさを感じる作品となっています。

 

コメント