ギターが紡ぐサウンドスケープ Acoustic Alchemy「Reference Point」

Smooth Jazz / Fusion
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1980年代初頭にイギリスで結成されたギターデュオ。オリジナルメンバーは、ニック・ウェブとサイモン・ジェイムス。1985年にサイモンがソロ活動に専念するため脱退。代わりにロンドンのパブで演奏していたグレッグ・カーマイケルが加入し、ギターデュオとしてメジャーデビュー。黄金時代を築く。1998年にニック・ウェブが死去すると、グレッグが意思を受け継ぎ、バンド体制として再編し、現在まで活動を続けています。

本作は1990年リリースの4thアルバム。GRPレーベル移籍後の第一弾目で、本作からは「Caravan of Dreams」が1990年グラミー賞ベスト・ニューエイジ・パフォーマンス賞にノミネートされるなど、アコーステック・アルケミーの名を世に知らしめた出世作です。

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■Reference Pointはこんな人におすすめ

✓ 異国情緒溢れる音楽が好きな方

✓ アコーステックギターの音色が好きな方

■Reference Pointの収録曲

1. Reference Point 
2. Missing Your Touch 
3. Take Five
4. Same Road, Same Reason 
5. Make My Day
6. Caravan Of Dreams
7. Homecoming
8. Cuban Heels
9. Lullaby For The First Born

■ギターが紡ぐサウンドスケープ、異国情緒に溢れたギターインスト

ギターデュオの作品ですが、純粋なギターインストでは無く、9曲目以外はバンドサウンドとなっているので注意が必要。アルバムには、テリー・ディスリー(key)、 マリオ・アルガンドーナ (per)、クラウス・スペルベル(B) が参加していて、テリー・ディスリーはブライアン・フェリーやポール・マッカートニーとの仕事でも有名です。

とはいえ、サウンドの中心はニックとグレッグのギターであり、他の楽器はサウンドの引き立て役という感じ。ナイロン弦とスチール弦の2台のギターが交互に旋律を奏でていて、インタープレイのようなスタイルで曲が展開していきます。

音楽性は、かなり独特で個性的。レゲエ、アイリッシュ、カリビアン、ブリテッシュ等、テクスチャーの異なる楽曲が並んでいて、スムースジャズの範疇に収まらない、異国情緒に溢れたサウンドが楽しめます。

聞いていると、ニックとグレッグと共に世界中を旅しているかのような感覚になりますね。この二人は情景をサウンドに落とし込む技術が非常に高く、澄んだ空気の中、様々な光景を見せてくれます。ビジュアルと親和性が高いので、本作の楽曲を使って旅番組を作ったら面白いのではないでしょうか。二本のギターが紡ぐ音世界を是非お楽しみください。

■Pickup Song

アルバムのオープニングを飾るM1は、静と動の対比がドラマチックなニューエイジタイプの楽曲。4つ打ちのリムショットと、2本のギターで静かに始まり、物悲しくも浮遊感のあるメロディーが加わり徐々に盛り上がりながら、サビのところで一気に解放。霞が晴れるような清々しさを感じます。

M4は、爽やかなメロディーラインを持った瑞々しい楽曲。「アルプスの山々にも春が訪れました」というナレーションと共に早回しで映し出される、草木の生育。生命の勃興。そんな映像に使われていそうな楽曲です(笑)

グラミー賞にノミネートされたM6は、水面に映し出される光の反射を表現しているような揺らぎのあるセクションと、夕暮れの波打ち際のようにノスタルジックなセクションに分かれていて、切なさと温かさが混在した繊細な楽曲。

旅の終わりを告げるM9は、2人のギターのみで奏でられる美しいララバイ。

評価:★★★★★

★今回ご紹介したアルバムは、アマゾンミュージックアンリミテッドに加入すると、追加料金が掛ることなくフルで聴くことが出来ます!(月額利用料が別途発生します)本作に収録されている楽曲以外にも約7,500万曲が聴き放題となるアマゾンミュージックアンリミテッド。未加入の方はご検討ください。※月額利用料及び聞き放題対象楽曲は変更される可能性があります。月額利用料等は利用者の費用負担となります。

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