こんにちは!本日は「お父さんの作曲講座」第7回を開講いたします。
前2回は、脱ダイアトニックコード宣言としてセカンダリードミナントと、セカンダリードミナントのⅡ→Ⅴ分割、そしてダブルドミナントをご紹介いたしました。
今回は作曲によくつかわれる小技的テクニックをいくつかご紹介いたします。音源ファイルも載せておくので、気に入ったものがあればどんどん取り入れてみてくださいね!
■テクニック01 sus4コードを使ってみよう
コード進行を作ってみたけど、なんとなく抑揚が無くつまらないと感じたら、sus4コードを試してみましょう♪
sus4コードはメジャーコードでもマイナーコードでもない特殊なコードで、構成音はルート・完全4度・完全5度という音の配列になっています。3度の音を半音上の完全4度に吊り上げて(suspended)いるため、調整を感じさせない浮遊感ある響きが特徴です。
3度の音を2度上に吊り上げて・・・などと難しい言葉が出てきましたが、覚え方は簡単で「三和音の真ん中の音を一つ右隣に変える」だけです。
■例 Cコードの場合
※度数について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください↓
■浮遊感ある響きを聞いてみよう
マイナーでもメジャーでもないsus4コードの特徴がわかっていただけましたか?なんとなくミステリアスな感じもしますよね。
■sus4の使い方
サスペンデッド4コードは不安定な響きの為、安定した響きに戻りたがる性質があります。なので一般的な使い方としては以下のような感じとなります
吊り上げられていたFの音をEに戻すことで、不安定→安定と綺麗な流れがつくられます。ドミナントコードをVsus4→Vに分割したり、Vsus4に置き換えたりするのもよくつかわれる手法です。
■テクニック02 分数コードを使ってみよう
分数コードとは、コードのルート音を他の音に差し替えたコードのことで、例えば「C/G」とか「C on G」などと表記されます。この場合、G音の上にコードCが乗っかっているということを意味しています。
赤枠同士、青枠同士は構成音が同じです。ルート音が変わった場合に分数コードとなるのですね。実際にどんな使われ方をするのか見ていきましょう。
■分数コードを使い滑らかなベースラインをつくってみよう!
ベース音がCからDまでメジャースケール上で下降していく進行。二小節目の「Am→G」と四小節目の「Dm→G(ツーファイブ)」ではそれぞれ「Gsus4」と「F/G」を挟むことで、動きのある進行となっています。
「G/B」と「C/E」はドロップ3と言われるテクニックで、コードの3度の音をベースラインに持ってくるポピュラーな手法です。
■分数コードを使いペダルポイントを作ってみよう!
ルート音をCに固定し(ペダルポイント)、上に乗るコードで動きをつけたパターン。イントロなどでよく使われる手法です。この例のように、あえて分母を固定するのも分数コードの面白いろことです。
■テクニック04 サブドミナントマイナーを使ってみよう
サブドミナントマイナーとは、サブドミナントコードをマイナーコードにしたもので、コード進行の中に、ノンダイアトニックコードをお手軽に挿入できる便利なテクニックです。
メジャーダイアトニックコードだけでは作り出せない哀愁漂う独特な雰囲気をコード進行にプラスすることが出来るので是非トライしてみましょう!
■key=Cのサブドミナントとサブドミナントマイナー
■例01
サブドミナント → サブドミナントマイナー → トニックというもっとも一般的な使われ方。内声がラ→ソ♯→ソと半音づつ下降し、スムーズな流れとなっているのが特徴です。
■例02
歌ものに似合いそうなコード進行。サブドミナントマイナーの湿った響きがノスタルジックな雰囲気を醸しだしています。このFm7は、代理コードであるA♭に置き換え、ルート(C)に向かって「A♭→B♭→C」と全音進行させてもよいかもしれません。
まとめ
今回は、作曲の小技テクニックとして、sus4コード、分数コード、サブドミナントマイナーをご紹介いたしました。どれも曲作りの際によく使われるポピュラーな手法なので、いろんな音源を聞き是非モノにしてくださいね♪さて、次回はサブドミナントマイナーの流れから、モーダルインターチェンジと呼ばれる手法をご紹介いたします!
ご覧いただきありがとうございました!
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