みなさんこんばんは!ブログを開設して以来ディスクレビューとしてSmooth JazzやAOR、そしてFusionといったジャンルの作品を紹介してきた管理人ですが、10~20代の頃はハードロックやへヴィメタルといった激しい音楽を好んできいていました。
しかし、30代も過ぎるとこういったアグレッシブな音楽をだんだん受け付けなくなり、自然と音楽的志向が変わってきたのですが、やっぱりたまにはロックも聞きたくなるものです。
そんな時、悩むのが「いったい何を聴くのか?」アグレッシブ過ぎず、かといって枯れ過ぎでもない。そんなよい塩梅のロックを探そうとすると、これが案外見つからないものなのです。深く広大なロックという大海原の中から、好みに合うアイテムを自力で探し出すのは至難の業。
今回は、そんな大人が聞くに耐えるロックの作品をご紹介いたします。Check it out~~♪♪
本日ご紹介するのはシンガーソングライターJude Coleが1990年にリリースした「A View From 3rd Street」です。
About This Musican
Jude Cole(ジュード・コール)は1960年イリノイ州カーボンクリフ出身のシンガーソングライター/ギタリスト/プロデューサー。幼少のころからジョージ・ジョーンズ等のカントリーミュージックを聞きながら育ったジュード少年は、エルビス・プレスリーとビートルズに感化されギターを始めることに。12歳のころにはガレージバンドを結成し、18歳のとき音楽の道を志して高校を中退。単身南カリフォルニアに渡ります。
1980年にイギリスのロックバンドThe Recordsのメンバーとして活動を始めますが、終わりの見えないツアー生活に疲弊し、ソロでの活動を目指すことに。のちにワーナーブラザーズと契約しソロ活動を開始する際、ジュードをワーナー側と引き合わせたのが、当時シカゴのピーター・セテラでした。
ワーナーブラザーズでアルバムを3枚リリースしたのち、アイランドレコードに移籍。2000年頃からは他のアーティストとの楽曲共作やプロデューサーとして活動を始めます。その中でも、有名なのがロックバンド「Lifehouse」のアルバムプロデュース。全世界で1500万枚の売り上げを誇るバンドを手掛けたことで、ジュード・コールの名は世界中に知られるようになりました。
また、意外なところでは、海外ドラマ24で有名な俳優、キーファー・サザーランドと音楽活動を共にし、共同でIronworksレーベルを立ち上げ、現在もアルバムをリリースするなど活動を続けています。
Impression
本日紹介する「A View From 3rd Street」はワーナー時代にリリースされた彼のセカンドアルバム。シングルカットされた「Baby,It’s Tonight」がビルボードHot100で16位にランクインするなど彼自身名義の活動の中では最もセールス上成功した作品となっております。
アルバム全体のサウンドの印象は、ブライアン・アダムズを彷彿させるメインストリームなロックサウンド。適度にオーバードライブしたエレキギターと爽やかで少しハスキーなボーカルが心地よく大衆性のある音楽です。
全体的に80年代後半のロックサウンドにありがちなサウンドプロダクションですが、リズム面、アレンジ、音作りともに、当時としてはかなりナチュラルな分類に入るのではないでしょうか。そのあたりカントリーからの影響が感じられますが、その後の90年代のロックシーンを思い返せば、この(ごちゃごちゃしていない)自然体のカッコよさを打ち出したサウンドは先見的であったと言えるのかもしれません。
そして、このアルバムは何せ曲が良い。ジュード・コールのソングライティングセンスの高さを感じます。以下にアルバム収録曲のいくつかをピックアップいたしますので、併せてごらんください。
My Favorite Songs
M2「Baby, It’s Tonight」は、左右にPan割りしたリズムギターから始まり、キーボードが上行進行するイントロから語り掛けるような歌メロのバース1に。バース2ではドラムの8ビートと共にボーカルもヒートアップ。コーラス(サビ)はキャッチ―なメロディーとテレキャスターのバッキングが印象的。まさにアメリカンロックの王道といった感じのナンバーで、ビルボートチャート16位にランクインしました。
M3「House Full Of Reasons」は、このアルバムの中で個人的に最もお気に入りの楽曲。イントロの硬質なピアノの響きと2本のギターで演奏されるイントロはアメリカ西海岸のイメージ。ゴールデンゲートブリッジが浮かんできます。いったことないけど(笑)そんなイントロからなだれ込むAメロが最高。爽やかでハートフル。サンフランシスコの青空が浮かんできます。いったことないけど。ビルボードチャート69位。
M5「Time For Letting Go」はミディアムテンポのバラード。ドラムが淡々と8ビートを刻み緩やかなコード進行の中、コーラスをかけたエレキギターが遠くの方で鳴っている感じの楽曲。80年代によくあるサウンドですね。個人的にはDef Leppardの「Hysteria」に似てるかなと思います。癖のないメロディーラインがジュードの爽やかなボーカルによくマッチしています。
M6「Stranger To Myself」はブライアン・アダムスや初期のリチャード・マークスを彷彿させるウエストコーストロックナンバー。ハモンド系のオルガンやジュードのテレキャスターのサウンドもよい。キャッチ―なメロディが好印象のロックチューン。
M9「Compared To Nothing」はイーグルス風のピアノバッキングと泣きのメロディーが西海岸の黄昏にマッチするバラード。甘すぎないハードボイルドタッチのサウンドと歌詞で哀愁漂う楽曲ですが、ジメっとしていない乾いた空気感がよいです。
さて、今回の作品はいかがでしたか?AORとはまた違う「大人のロック」でどんな人でも楽しめる間口の広いアメリカンロックの好盤だと思います。是非聞いてみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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