当ブログを開設してから早3週間。その間に、スムースジャズのディスクレビューを如何にもしたり顔で書いておりますが、「そもそもスムースジャズってなに??」と尋ねられると明快な答えに困ってしまいます。
音楽のジャンルという概念の中の一種なわけで、「はい!これがスムースジャズです!」と取り出せる類のものではないのですが、その多くある特徴のなかの一つが、ソロイストの作品が非常に多いジャンルであるということ。スムースジャズ界でも例外的にフォープレイ、リッピントンズ、スパイロジャイラ、ファットバーガーなどバンドは存在していますが、もう圧倒的に少ない。
試しに、アマゾンさんなどでスムースジャズのアルバムを検索してみてください。ジャケット写真のほとんどが独りぼっち!知らない方から見れば「どーなってるんや。このジャンル!」というのが率直な意見でしょうね(笑)
さてさて、前置きが長くなりましたが、本日はそんなスムースジャズ界では珍しいバンド体制を採っている(いた)グループの作品をご紹介いたします♪
本日ご紹介するのは、スムースジャズバンドKilaueaのベストアルバム「Diamond Collection」です。
博士ありがとうございます。華々しい経歴のバンドだったわけですね。博士の話のなかでも出てきましたが、リッピントンズにスタイルの似たサウンドだと思います。アメリカ西海岸独特の爽やかで、軽快な16ビートの楽曲が多いのが印象的。この辺りの雰囲気は同じアメリカでも東海岸のアーティストや、日本のアーティストにはなかなか出せませんよね。土地に息づいているサウンドと言いましょうか、カリフォルニアの空気に触れて生活していないと出てこないセンスだと思います。
楽曲の特徴としては、(やはりバンド体制だけあって)バースごとのメロディーを担当する楽器の切り替えが多いです。そして、各楽器の特性を最大限に生かすようなメロディーラインの構成がとても上手。例えば、バース1は細かな譜割りのメロディー(ギター)、バース2は1のメロディーをちょっとなまらせてリリカルに(ピアノ)、コーラスはロングトーンメインの大きな譜割り(サックス)こんな感じに曲が展開していきます。
そのメロディーの楽器バトンリレーによって、曲にメリハリと意外性が生れてます。本当に聞いてて退屈さを感じさせません。スムースジャズは好きだけれど、もうすこしアンサンブルを重視したサウンドが聞きたいという方にもってこいの作品だとおもいますよ。
さて、今回のレビューはいかがだったでしょうか?毎度のことながら、あまり魅力を伝えられている自信はありませんが、よろしければ是非聞いてみてください!では、またお会いしましょう。お付き合いいただきありがとうごさいました。
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