本日は、悲しく切ない響きのコード進行を紹介します。情緒的なバラードなどに、ぜひご活用ください。※コードパターンはすべてCメジャー(Aマイナー)キーで作成しています。
Fmaj7→Esus4→E→Em7→Am7
カーペンターズの名曲「Close To You」のAメロに使われているパターン。切ない系コード進行の定番です。
切なさのポイントは「Esus4→E→Em7」のところ。ノンダイアトニックコードのE(メジャー)を挟むことにより、ラ→ソ♯→ソと半音づつ下降する流れができていて、センチメンタルな雰囲気を醸し出しています。
Am→G#aug→C/G→F♯m7(♭5) Fmaj7→Em7→Dsus4→D
昭和歌謡で頻出のパターン。サビの終わりなどで切なさを表現するのにぴったりな進行です。
この進行は8小節をまたいで「ラ~レ」まで下降していくのが特徴。前半4小節はひたすら暗い雰囲気で、後半4小節でちょっと持ち直すものの、センチメンタルな気分に浸るような物悲しさを感じるコード進行です。
Am→E7→G→D7→F→C→Dm→E7
イーグルスの名曲「ホテルカリフォルニア」の冒頭で使われている進行。登場するコードはすべて、3つのAマイナースケールから派生するダイアトニックコードですが、作者のこだわりを感じる個性的な進行となっています。
こだわりのポイントは、5度上進行(Ⅰ→Ⅴ)を2度下がりながら繰り返すところ。{Am(Ⅰ)→E7(Ⅴ)} 2度さがり {G(Ⅰ)→D7 (Ⅴ)} 2度下がり {F(Ⅰ)→C(Ⅴ)}と、段階的に下降してゆくことにより、ダイナミックな流れを形成しつつも、暗闇へ落ちてゆくようなダークな響きとなっているのが特徴的です。
Am→C/A→B/A→B♭/A
ベース音を固定し、上部のコードを変化させてゆく手法を「ベースペダルポイント」と呼びます。ベースペダルポイントは、コード進行に緊張感をあたえるテクニックの一つで、この進行では上部のコードを半音づつ下降させることにより、ネガティブな感情の高まりを表現しています。例えば、燃え上がる嫉妬心とか?(笑)
飛び道具的な進行なので、楽曲のイメージを変えたいポイントや緩急をつけたいポイントで使用すると良いかもしれません。
Am→G/A→F#m(♭5)/A→F(♭5)/A
エアロスミスの名曲「ドリーム・オン」の冒頭で使われている進行。鬱々とした、じつに陰鬱な雰囲気が特徴です。暗さのポイントは、トップノートが下降するのに対し、ベース音は固定されて動かないところでしょうか。暗い気持ちから逃れられないような、絶望感を感じる進行です。
Fmaj7→F6→Em7→Am→Am7/G
安全地帯の「恋の予感」のAメロで使われている進行。ノスタルジックな響きが特徴です。音の動きが少なく、淡々とした流れの中に切なさを感じます。4小節目ではベース音が「A→G」と動いており冒頭のFmaj7に滑らかに繋がっています。
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