FP技能士3級 要点まとめ【第6章相続・事業継承02】

相続の基礎知識

■法定相続人の順位
法定相続人:民法上、被相続人の財産を相続する権利がある人
★配偶者:常に法定相続人となる
配偶者とともに、次の3つの順位の最上位の血族だけが法定相続人(上位の者がいる場合は下位の者は相続人になれない)
★第1順位:子(子が亡くなっている場合は孫、ひ孫)
★第2順位:直系尊属
★第3順位:兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥、姪)

■法定相続人と法定相続分

相続税の課税財産・非課税財産

■相続税の課税財産
【本来の相続財産】
相続や遺贈によって取得したなかで、金銭に見積もることができるすべての財産のこと。
【みなし相続財産】
死亡保険金や、死亡退職金など
【相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産】
贈与により取得したときの価額で相続税が課税される。贈与税を納めている場合は、その納税額が相続税より差し引かれる。

■相続税の非課税財産
【死亡保険金、死亡退職金の非課税枠】
相続人が受け取った死亡保険金、死亡退職金はそれぞれ、「500万円×法定相続人の数」が非課税。
※相続放棄した相続人がいる場合には、放棄がなかったものとした場合の法定相続人の数。被相続人に養子がいる場合、法定相続人に含められる養子の数は、実子がいる場合:1人まで、実子がいない場合:2人まで。
【弔慰金】
相続人が会社から受け取る弔慰金は、業務外の死亡の場合:普通給与の6か月分、業務上の死亡の場合:普通給与の3年分が非課税
【債務控除・葬式費用】
相続財産から控除できるもの⇒
借入金、未払い医療費、未払い所得税、通夜・葬儀費用
相続財産から控除できないもの⇒
被相続人が生前に購入していた墓地・墓石の未払金、法事などの費用、香典返し
【その他】
墓地、墓石、仏壇、仏具など日常礼拝しているものは相続税の対象にならない。

相続税の計算と申告・納付

■相続税計算の3Step
Step1:相続税の課税遺産総額の計算
【相続税の基礎控除額】
3000万円+600万円×法定相続人の数
※相続の放棄があった場合でも、放棄はなかったものとみなして計算する
※法定相続人の計算上の養子の数は、実子がいる場合1人まで、実子がいない場合2人まで
※代襲相続人は法定相続人の数に含める
Step2:相続税総額の計算
相続人各人が法定相続分を取得したと仮定して税率を掛け、その金額を合算する
Step3:各人ごとの納付税額の計算
各相続人の実際の遺産の取得割合に応じて案分し、各自の調整前の税額を算出する。そして各個別事情に応じて加算・減算し、各人の納付税額を算出。
【2割加算の例】
財産を取得した者が配偶者・一親等の血族(代襲相続を除く)以外の場合、算出税額の20%が加算される
【減算の例】
配偶者は、配偶者の法定相続分まで相続税がかからず、法定相続分を超える相続をしても1億6000万円までは相続税がかからない
相続の開始3年以内に、被相続人による贈与を受けすでに贈与税を支払っている場合、贈与税額を相続税額より控除できる

■相続税の申告と納付
【相続税の申告書の提出】
相続の開始を知った日の翌日から10ヵ月以内に、被相続人の死亡時の住所を管轄する税務署に提出
【相続税の納付】
納付期限:申告書の提出期限と同じ(10ヶ月)
原則:金銭による一括納付
※例外として延納、物納が認められている

相続財産の評価・不動産

■小規模宅地等の評価減の特例
【特定居住用宅地の場合】
330㎡までの部分について80%の減額
【特定事業用宅地の場合】
400㎡までの部分について80%の減額
【貸付事業用宅地の場合】
200㎡までの部分について50%の減額
※いずれの場合も相続人が今後その宅地を引き続き同様に利用していくことが要件

■宅地の評価
【相続財産としての宅地の評価】
宅地の評価は1画地ごとに行われる。路線価方式と倍率方式がある
【宅地の分類】
★自用地:土地の所有者が自分のために使用している土地
★借地権:建物の所有を目的として土地を借りた場合の権利
★貸宅地:借地権が設定されている宅地
(例:Aさんの土地をBさんが借りている場合のAさんの土地)
★貸家建付地:自分の宅地にアパートなどを建てて他人に貸している場合の宅地
【宅地の評価】
自用地の評価=路線価×奥行価格補正率×地積
借地権の評価=自用地評価額×借地権割合
貸宅地の評価=自用地評価額×(1ー借地権割合)
貸家建付地の評価=自用地評価額×(1ー借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

■建物の評価
自用家屋の評価額=固定資産税評価額×1.0
貸家の評価額=固定資産税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

相続財産の評価・取引相場のない株式

未上場株式が相続財産になった場合の評価方法

■類似業種比準方式

事業内容が似ている業種の上場会社の株価と比較して算出する方法。類似業種の平均株価をもとに1株当たりの配当、利益、純資産の各要素を上場会社とその評価会社とで比べて算出。従業員数100人以上の大会社に適用される。


■純資産価額方式

1株あたりの純資産価額を株価とする方式。会社の財産をすべて現金に換え債務を返済した後に、各株主に1株あたりいくら分配できるか分配予想額を算出し、それを評価額とする。小会社に適用。


■併用方式
類似業種比準方式と純資産価額方式を併用する方法。中会社に適用される。
◆上記3方式が原則的評価方式と呼ばれる。株式の取得者が経営支配権をもつ人(同族株主等)の場合は原則的評価法式となる

■配当還元方式
株式の取得者が経営支配権を持たない人の場合の算出方式:特例的評価方式
過去の配当実績を基礎として評価額を計算する方法
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