FP技能士3級 要点まとめ【第2章リスク管理】

契約者保護に関する制度

■保険業法

契約者の利益保護や、保険会社の事業が健全に運営されることを目的として定められている

【保険業法の中の禁止事項】

●重要事項の説明義務違反

●嘘の告知を勧める行為

●告知の妨害、告知しないことを勧める行為

●特別利益の提供 例:保険料の割り引きの約束

●不当な比較表示


■保険契約のクーリングオフ制度
消費者の一方的な意思表示による契約の申し込みの撤回、解除を認める制度
「クーリングオフの内容を記載した書面を受け取った日」もしくは「申込日」のいずれか遅い日から起算して8日以内
◆クーリングオフの適用を除外される場合
1.保険期間が1年以下の契約
2.営業所、事務所等に赴き契約を締結した場合
3.法律上、加入が義務づけられている場合

■ソルベンシー・マージン比率
保険会社にどれだけ保険金の支払い余力があるかを表す比率で一般的に、200%以上が健全性の目安とされている

■保険契約者の保護機構

保険会社が破綻した場合に契約者を保護する目的で設立された機構

生命保険契約者保護機構】 保証割合:責任準備金等の90%

損害保険契約者保護機構】 保証割合:保険の種類により異なる

※少額短期保険業者(少額・短期・掛捨で保険金上限1000万円まで)は加入義務なし


■保険法
保険契約に関する一般的なルールを定めた法律
●告知制度
告知義務違反があった場合、保険会社は保険契約の解除が出来る(知った時から1ヶ月)
●被保険者の同意
(契約者と被保険者が異なる死亡保険の場合)
●保険金の支払い時期
支払期限到達後、相当の期間を過ぎた場合、保険会社は遅滞責任を負う
●片面的強行規定
保険法の規定を超えて、契約者に不利な内容の約款は無効

生命保険の基本

■生命保険の基礎と、保険料のしくみ
☆【重要ワード】
契約者=保険料を払う人
被保険者=保険をかける対象となる人
受取人=保険金を受け取る人
保険料算出の原則
1.大数の法則
個別の事象も統計をとれば一定の数字に近づいていていくという法則
2.収支相当の原則
保険料は「保険料の総額とその予定運用益」の合計が、「保険金額と予定経費」の合計に等しくなるように計算される
【保険料計算のベースとなる3つの予定率】
1.予定死亡率・・・データーをもとに予想した年齢・性別ごとの死亡確率
2.予定利率・・・保険料を運用する予定運用率
3.予定事業比率・・・保険料のうち事業運営の経費に回る割合
※1と2で純保険料(保険金の支払い財源)を算出、3で付加保険料(保険会社が経費に充てる財源)を算出

生命保険商品の種類と内容

■保障機能を重視した保険
【定期保険】
掛捨て型の保険。保険期間を定めてその期間中に死亡もしくは、高度障害状態になったら保険金を受け取れる。保険金が一定の平準型、減少する逓減型、増加する逓増型がある。
【定期保険特約付終身保険】
終身保険に、定期保険を特約として付けたもの。定期保険特約には全期型と更新型があり、更新型を同額で自動更新すると保険料は高くなる。更新時の告知は不要

■保障と貯蓄の両方の機能がある保険
【養老保険】
満期前に死亡すれば死亡保険金、満期まで生存していれば満期保険金を受け取れる保険。解約払戻金は満期までの間に死亡保険金と同額まで増えていく。
※養老保険の福利厚生プラン
契約者=法人、被保険者=従業員全員、死亡保険金の受取人=被保険者の遺族、満期保険金受取人=法人、支払保険料の1/2を福利厚生費として損金の額に算入することができる。
【終身保険】
保険期間が終身で一生涯の死亡保障が確保できる保険。一般的に、短期で解約すると損をする。払込期限後は保険料の負担なしで保証がつづく。

■貯蓄機能のある保険
【こども保険(学資保険)】
子供の教育資金などを準備するための保険。親が死亡すると以後の保険料は免除。子が死亡すると死亡保険金が支払われて契約終了。
出生前加入特則を付加することにより、被保険者となる子が出生する前であっても加入できるものがある
【個人年金】
保険料で積立貯蓄をしていき、たまったお金を一定期間にわたって年金形式で受け取れる保険。有期・確定・終身の3種類がある
★有期年金
契約時に定めた年金受け取り期間中、生存中の被保険者に年金が支払われる。被保険者が死亡した場合、その後の年金の支払いはない
★終身年金
被保険者が生きている限り年金が続く。被保険者が死亡した場合、その後の年金の支払いはない。

■投資機能のある保険
【変額保険】
特別勘定によって保険料を運用、運用次第で保険金額や解約払戻金額が変動する保険。死亡保険金は最低保証あり=基本保険金額

■民間生命保険以外の保険商品
【簡易保険(旧)】
郵政民営化以前に契約した「簡易保険」は引き続き政府保証
【かんぽ生命】
告知のみの無診査で加入できる。加入限度額あり(16歳以上は原則1000万円まで)
【共済】
JA共済・全労済など

生命保険の契約手続き

■責任開始日
(保険の申し込み⇒告知⇒第1回保険料の支払い)これらが終了した日=保険会社の責任開始日

■保険料の払込方法
月払い、年払い、前納(保険会社が将来の保険料を預かるイメージ)、一時払い(保険料を一括払い)など。※一時払いを選んだ場合、生命保険料控除が一度のみ適用可

■保険料の払込猶予期間と困難になった場合の対応法
【猶予期間】
月払いの場合 ⇒ 翌月初日から翌月末まで
【自動振替貸付】
保険契約の解約払戻金の範囲内で保険会社が自動的に立て替え契約を継続させる
【払済保険への移行】
保険期間は前の契約と同一保険金額は下がる。元の保険契約に付帯している各種特約は消滅。
【延長保険】
保険金額を変えずに定期保険に変更、保証期間は短くなる。各種特約は消滅。
【契約の失効と復活】
失効した場合でも一定条件のもとに契約を元の状態に戻せる。その際の保険料は失効前の保険料率。
【契約転換】
現在の保険契約を下取りに出して、新たな契約に転換すること。その場合、転換後の保険料は転換時(新しい方)の保険料率が適用され、一般に転換する際には告知または診査が必要

生命保険に関する税金

■控除限度額
一般生命保険料控除・個人年金保険料控除・介護医療保険控除
控除限度額=所得税:40000円、住民税:28000円
(平成24年1月以降の契約)

■死亡保険金にかかる税金
【契約者=被保険者≠受取人】相続税の対象
例:お父さんが自分に保険をかけ保険金を遺族がもらう
非課税枠あり=500万円×法定相続人の数
【契約者=受取人≠被保険者】所得税の対象
例:お父さんがお母さんに保険をかけ自分で保険金を受け取る
※死亡保険金は一時所得扱いとなる
総所得に含める一時所得の金額=(死亡保険金ー保険料総額ー特別控除額50万円 1/2
【契約者≠被保険者≠受取人】贈与税の対象
例:お父さんがお母さんに保険をかけ子供が受け取る
受け取った年の1年間に贈与された他の財産と合算され、合計金額から110万円の基礎控除額を差し引いた部分に課税される。

損害保険

■損害保険
偶然の事故や災害に備える保険。保険金は実損てん補が基本(時価または再調達価額のどちらかをベース算出)
【損保の原則】
大数の法則・収支相当の原則・利得禁止の原則(保険金の受取で利益を得ることを禁じる原則)
【保険価額と保険金額】
保険価額:保険の対象物の実際の価格(=損害額の最高見積額)
保険金額:支払う保険金の限度額
【全部保険・超過保険・一部保険】
全部保険:保険価格=保険金額
超過保険:保険価格<保険金額
一部保険:保険価格>保険金額 (比例てん補)

自動車保険・傷害保険

■自動車保険
【自賠責保険(強制加入)】
対人賠償事故に限定
被害者1人当たり、死亡:3000万円、後遺障害:4000万円~75万円、傷害:120万円
【任意加入の自動車保険】
リスク細分型が一般的
対人賠償保険では、自賠責保険の支払額を超える部分を補償
※対人賠償保険、対物賠償保険における「対人・対物」の定義は「他人と他人の物」自宅の塀を壊した、家族を轢いたような場合は対象外

■傷害保険
急激かつ偶然外来の事故によって、身体に傷害を負った場合に保険金が支払われる保険
※ウィルス性食中毒や細菌性食中毒は対象外
※保障の対象となる怪我が原因で、事故の発生から180日以内に所定の後遺障害が生じた場合、後遺傷害保険金が支払われる
【傷害保険の種類】
1.普通傷害保険:地震・噴火・津波は保証対象外
2.家族傷害保険:本人または配偶者と生計を共にする別居の未婚の子も対象。保険料は本人の職種級別を基準とする
3.海外旅行傷害保険:住居を出発してから帰宅するまでに被った怪我などを補償。地震・噴火・津波・食中毒も対象

■賠償責任保険
【個人賠償責任】
預かり物・借り物、自動車やバイクの運転に関する事故に関しては対象外(自転車は対象)
【生産物賠償責任保険(PL保険)】
企業等が製造・販売した商品による事故が発生した場合の補償
【受託者賠償責任保険】
他人から預かったものに対する賠償責任を補償する
【施設所有者賠償責任】
施設の管理の不備、従業員等の業務活動中のミスにる損害賠償責任を補償する

火災保険と地震保険

■火災保険
【住宅火災保険】
住居のみに使われる建物と建物内の家財に掛ける保険。
水害・盗難は対象外
【住宅総合保険】
補償の範囲が広く、水害・盗難も対象
【失火責任法】
軽過失による失火の場合、隣家を全焼されでも、失火者は隣家に対して損害賠償責任を負わない。借家を焼失させた場合は家主に対する損害賠償責任が生じる

■地震保険
火災保険に付帯する(単独で加入は不可)
保険金額:火災保険の保険金額の30~50%の範囲で決める。上限は建物5000万円、家財1000万円(1個または1組の価格が30万円を超える宝石や美術品等は対象外)
損害の程度は「全損大半損小半損一部損害」の4種類
地震保険の保険料の割引制度の重複はできない。最大50%の割引

第3分野の保険

■医療保険
退院の翌日から180日以内に同一の疾病により再入院した場合、入院給付金支払日数は、最初の入院日数と合算されて、1入院あたり給付日数制限の適用を受ける

■リビングニーズ特約
原因に関わらず余命6ヶ月以内と診断された場合に、死亡保険金の一部または全額が生前給付される特約。

■特定疾病保障保険(特約)
ガン急性心筋梗塞脳卒中によって所定の状態と診断された場合に、特定疾病保険金が支払われる。受け取ると契約は消滅し、受け取らずに死亡した場合は死亡保険金が支払われる。

■ガン保険・ガン入院特約
ガン保険の入院給付金は支払日数に制限なし。当初90日間の免責期間を設けているのが一般的。

■先進医療特約
治療を受けた時点で厚生労働大臣が承認している先進医療を受けた場合に、主に技術料相当額が給付金として支払われる特約