色彩調和とは
色同士の違い(変化)と、色同士の共通性(統一)のバランスがとれたもの = 調和する配色
色相差による配色
大きく「類似系の配色」と「対照系の配色」にわけて考える
■色相類似系の配色(色相差0~3)
イメージのまとまりを表現するのに適している
同系色濃淡配色と呼ばれる配色
明度・彩度で変化をつけることが多い
●同一色相の配色(色相差0)
無彩色と有彩色の配色も同一色相に含まれる
●隣接色相の配色(色相差1)
ムーン – スペンサーの調和論では「第一の曖昧」と呼ばれる不調和領域に該当
●類似色相の配色(色相差2~3)
ムーン – スペンサーの調和論では「類似調和」にほぼ該当
※マンセル色相環における色相差が7以上12未満
【見慣れの原則による配色】
色の濃淡関係を作る際に
明るい色の色相が黄み方向に傾くようにする=色相の自然な並び
●自然な調和(Natural harmony) byルード
■色相対照系の配色(色相差4~12)
対立的なイメージの色相を組み合わせた配色
似た感じのトーンで揃えるのが一般的
●中差色相の配色(色相差4~7)
アジアで伝統的な色使い、エスニック調
ムーン – スペンサーの調和論では、ほぼ「第二の曖昧」と言われる不調和領域に該当
●対照色相の配色(色相差8~10)
ムーン – スペンサーの調和論では「対比調和」に該当
※マンセル色相環における色相差が28以上
高彩度色を使用すると、活動的でダイナミックなイメージ
●補色色相の配色(色相差11~12)
心理補色残像の色相関係にほぼ該当
高彩度色を使うと対照色相よりも刺激的なイメージ
明度が近似している場合、セパレーションが効果的
明度差による配色
明度は色の見分けに深く関与
マンセル明度に準じて分類
※低明度=4以下・中明度=4~7未満・高明度色=7以上
■明度類似系の配色(明度差1.5まで)
明瞭性は低いが、心理効果として軽重感や硬軟感を表せる
色の境界に明度差をつけた無彩色や金属色を挟み込む
「セパレーション」と呼ばれる手法がよく用いられる
■明度対照系の配色(明度差およそ2.5以上)
視認性が高くなり、明快で力動感の強い配色効果が得られる
交通標識のサイン類やスポーツ関連商品の配色によく見られる
彩度差による配色
■彩度類似系の配色(彩度差3前後)
適度な明度差をつけると統一感のとれた配色効果を得られる
無彩色同士の配色も同一彩度の配色
●低彩度色同士の配色 ⇒ 地味な印象
●中彩度色同士の配色 ⇒ 穏やかで鈍いイメージ 日本の草木染めが典型
●高彩度色同士の配色 ⇒ 派手感の強い配色 色相の特徴が発揮されやすい
■彩度対照系の配色(彩度差およそ7以上)
明快で調和しやすい配色 アクセントカラーとして使われる場合もおおい
トーン差による配色
トーンを基準にして配色を考えるとイメージのコントロールが容易にできる
【トーンの分類】
●清色系のトーン
1.明清色(ティント) 2.暗清色(シェード)
●濁色系のトーン
1.明濁色 2.中濁色 3.暗濁色
■同一トーンの配色
色相が異なっていてもトーンのもつイメージの特徴をもっとも表現しやすい配色
※トーンのイメージを問われることがあるので注意
■類似トーンの配色
トーンが似た色同士の配色。隣同士のトーンを使った配色を指す
イメージのまとまりを表現しやすい配色
■トーン対照系の配色
互いにイメージが対立的な関係にあるトーン配色を指す
明快な配色効果が得られる
色相を類似系の配色にするのが一般的
無彩色とビビッドトーンなどの高彩度色の組み合わせもある
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