色の果たす役割
■色の役割
●見分けを助ける
食品の鮮度の判断 信号機の区別
●物の美しさや快適性を左右する
カラーコーディネーションとカラーコーディネーターの仕事
■【カラーコーディネーション】
色彩を共に秩序付けること
安全や危険を知らせたり、美しく快適な環境を生み出すことが出来る
■【カラーコーディネーターの仕事】
身の回りにある物同士の色彩的な秩序を快適に保ち、
さらには色彩の新しい秩序を提案すること。
色彩知識の習得だけではなく、時には色の法的規制も考慮する。
対象物特性に即した色彩を施す
物理的な色と心理的な色
■色を見るための3つの条件
1.光があること
2.眼がはたらいていること
3.対象物があること
光・眼・物体の3つの特性が一定 = 色が一定に見える
■物理的な色のとらえ方
●光の特性
光=電磁波の一種、可視光線
大きく自然光と人工光に分けられる
白色光⇒色みを感じさせない、無色透明にみえる光
●物体の特性
物体の色⇒照明してる白色光の中から、選択的に反射、または透過された光
異なる照明光のもとでは、同じ色に見える色が違う色に見える ⇒ 2つの物体の反射特性が異なるために起こる
標準イルミナント
色を正しく測定するために国際的に定められている光
●眼の特性
平均的な視感特性をもつ者を仮に定める=標準観測者
【色を伝達する方法】
1.色名 ⇒ 数百色
2.色の3属性 ⇒ 数千色
3.光の三原色の混色原理 ⇒ 数百万色
■心理的な色のとらえ方
色は物理的な現象と心理的な現象が総合されたものであり、心理物理的な存在。
●色の見え方
心理的な色の見えに関係した現象=色の恒常現象、対比現象、同化現象、残像現象、面積効果など。
●色のイメージ
対象物に特定の色彩を施すことで、色が持つイメージを対象物に付与することができる。製品イメージのコントロールに活用。
●色彩調和論
色の連想と象徴
ある観念⇒ほかの観念を引き出す 【観念連合】
■具体的連想
例:赤⇒太陽 黄色⇒みかん 「連想語」
■抽象的連想
例:赤⇒情熱・危険 黄色⇒明朗・危険 「象徴語」
抽象的概念と結びつきやすい色の性質⇒色の象徴性
※色の連想調査には色見本や色名を挙げて連想をもとめる
●一般的な傾向
抽象的連想<具体的連想
中間色<明快な色 (連想語)
有彩色ー具体的連想 / 無彩色ー抽象的連想
幼少期ー具体的連想が多い / 年齢が上がるにつれてー抽象的連想
色が象徴するもの
■五行思想
地球上の出来事はすべて木・火・土・金・水の5つの要素の作用と循環で説明できるとする。
各方角
玄武(北)・青龍(東)・朱雀(南)・白虎(西)
玄冬・青春・朱夏・白秋
■冠位十二階の制
最高位は紫、それ以下は五行の循環に従った色が割り当てられている
■キリスト教の宗教画と色
キリスト教の宗教画=色の象徴性にあふれた世界
青 ⇒ 聖母マリアの外套:天国と真実、魔よけの色
赤 ⇒ キリストの着衣:キリストの血、受難のシンボル
黄 ⇒ ユダの着衣:裏切り、臆病、意気地なし
色と心理効果
●時代や地域における文化的営みが投影されている
黄色=皇帝を象徴する色(中国) キリスト教文化圏=裏切りを表す色
●時代や文化を越境した普遍的な心理効果
赤=危険 黒=死
■共感性と共様性
【共感性】 例:色聴
【共様性】 例:赤(視覚)⇒炎の色(連動)⇒熱さ(皮膚感覚)
※色の象徴性と混同しないように注意
色の三属性と心理効果
●色相の心理効果
色の寒・暖感
色の進出・後退効果
●明度の心理効果
色の軽・重感
色の硬・軟感
色の膨張・収縮効果 光塵
●彩度の心理的効果
色の派手・地味感
色の清濁感⇒純色・明清色・暗清色・濁色
色のイメージを探る方法
【意味微分法(SD法)】
アメリカの心理学者オズグッドが開発
イメージの世界の構造を解析するのが目的
情緒的意味の形容詞とその反対語対
評価結果のグラフ=プロフィール
得られたデーターをもとに因子分析
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