光の正体
光とは電磁波と呼ばれる放射エネルギーのことで粒子性と波動性(波長)をもっている。
【可視光線】
人間の眼にみえる光で380nm~780nmの範囲(1nmは10億分の1m)
※マイクロ波は言葉から受けるイメージと違い、可視光線より波長が長い
プリズムで光を分ける
プリズムで太陽光(白色光)を分ける実験を最初にしたのはニュートン。「赤・橙・黄・緑・青・青紫・紫」に分かれる。
■分光
プリズムによって可視光線を各波長に分けること
■単色光
分光された結果、単一の波長からなる光
■スペクトル
単色光が波長の順に並んだもの
●波長の長さの違いにより、大まかに3つに分類
短波長(約400nm~500nm)…青
中波長(約500nm~600nm)…緑
長波長(約600nm~700nm)…赤
光の吸収、反射、透過
眼で見る物体の色は、その物体がどの波長をどのくらい吸収し、どのくらい反射、または透過したかで決まる。
光を反射する特性をもったもの⇒反射物体
光を透過する特性をもったもの⇒透過物体
分光反射率と分光反射率曲線
反射物体もしくは透過物体の色は、反射光または透過光の割合(分光反射率・分光透過率)で表すことができる。それをグラフで表したものを分光反射率曲線・分光透過率曲線という。
※グラフを見ると、おおよその色が判断できる。
入射光と反射光
物体の表面状態により光の反射の仕方が変わる
■正反射(鏡面反射)
表面に凹凸のない均一な面で起こる。光の入射角と反射角が等しくなる。
■拡散反射(乱反射)
表面に凹凸のある不均一な面で起こる
自然現象に見る色彩
■虹~光の屈折
空気中にある水滴がプリズムの代わりをして太陽光を各波長成分に分光。屈折率の違いによってスペクトルがあらわれる。
短波長の光:屈折率 大
長波長の光:屈折率 小
■青空と夕焼け~光の散乱
●粒子の大きさが光の波長より小さいとき(レイリー散乱)
短波長の光:散乱しやすい ⇒ 空が青く見える原因
長波長の光:散乱しにくい ⇒ 夕焼けが赤く見える原因
●粒子の大きさが光の波長より大きいとき(ミ―散乱)
全ての波長が一様に散乱するため、すべての波長が含まれた色=白に見える ⇒ 雲が白く見える原因
■太陽の輪(光環)~光の回折
短波長の光:回り込みにくい
長波長の光:回り込みやすい ⇒ 赤が外側に見える
※御来迎、ブロッケンの妖怪と呼ばれる現象も光の回折によるもの
■シャボン玉の色~光の干渉
光の波の山と谷の位置関係(位相)がづれて、打ち消しあったり強めあったりすることで生じる。位相が逆だと波は打ち消され色がつかない。位相が同じだと波は強め合い色の強い光をつくる。
光源の種類
光源:光を発している源
■自然光 - 太陽光(唯一の自然光源)
■人工光 - 人工的につくられた光源
1.熱放射 - 白熱電球・ロウソクの炎(熱せられた物質が光を発する)
2.ルミネセンス ー ガラス管に閉じ込めた気体に電圧をかけることで発光
【ルミネセンスの種類】
●低圧ガス放電
1.蛍光灯 2.低圧ナトリウムランプ(単波長だけで構成:589nm)
●高圧ガス放電
1.メタルハイドランプ 2.高圧ナトリウムランプ
●電界発光
1.発光ダイオード(LED)
光源の色を表す方法
色温度:単位はK(ケルビン)であらわす
○標準的な昼光:5000K
○色温度の高い光:一般に7000K以上
青みの光・短波長の成分が多い
○色温度の低い光:一般に3000K以下
赤みの光・長波長の成分が多い
例:白熱電球=2800K ロウソク=1920K
【市販の蛍光ランプの分類】
1.D(昼光色) Day Light 5700K~7100K
2.N(昼白色) Natural Light 4600K~5500K
3.W(白色) White 3800K~4500K
4.WW(温白色) Warm White 3250~3800K
5.L(電球色) Lamp 2600K~3250K
※LED電球にも昼白色相当(5000K)と電球色相当(2800K)がある
光源の色と物体の見え方
【演色性】 ある光源が色の見えに影響を与える効果
※色の恒常性(人間の知覚が色の見えを調整)があるので日常的にはあまり意識しないですむ。
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