カラーコーディネーター3級 要点まとめ。【Capter 6 色を測る方法】

カラーコーディネーター3級
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■測色とは

眼に入って色の感覚を引き起こす光を測定

測った光が波長ごとにどの様なエネルギー成分を含んでいるかを測る

■測色の方法

1.物理測色方法 ー 分光測色方法、刺激値直読方法

2.  視感測色方法(視感比色方法)

 

1.物理測色方法


色を見るための3つの条件(光・眼・物)に基づく測色方法

●光⇒標準イルミナントD65

●眼⇒等色関数の値を用いる

※等色関数=人間の色の見え方を標準化して数値に置き換えたもの

●物⇒試料

物(試料)の分光反射率を測定

測定の結果から求められた分光反射率曲線から三刺激値を求め、マンセル表式系の三属性に転換して色を表示

 

【分光反射率曲線】

光の反射率を測定し線グラフで表したもの

三属性別にグラフ化した時の特徴

1.色相別の分光分布曲線 ⇒ 反射の強い波長の位置によって色相が決まる

2.明度別の分光分布曲線 ⇒ 波長全域にわたる反射の強弱で明度が決まる

3.彩度別の分光分布曲線 ⇒ 曲線の起伏の大小によって彩度が決まる

 

【三刺激値】

三原色(R・G・B)の混色量を計算によって求めたもの

三原色R・G・Bをそれぞれ、仮想の原色X・Y・Zに転換 ⇒ XYZ三刺激値

 

【分光測色方法】

分光測光器をつかい分光測光値を求める

※光の波長ごとの強弱が測定可能

測定精度高い、第一種分光測光器(380nm~780nmの範囲を5nm間隔で測定)と

精度のにぶい、第二種分光測光器(400nm~700nmの範囲を20nm間隔で測定)がある

 

【刺激値直読方法】

光電色彩計をつかい三刺激値XYZを直接求める。

●手順

1.照明高原の特性を、測色イルミナントに一致させる

試料を標準白色板に変えて白の値を測定

2.受光器の特性を等色関数に一致させる

人間の眼の分光感度に近似した補正フィルタFF(Fx・Fy・Fz)を回転させ

それぞれの反射光を測定

●照明および受光の幾何学的条件

正反射光を避けるため照明光と受光器の位置関係を工夫

積分球 ⇒ 内部が均一な白色、反射光を均一に混ぜる

光トラップ ⇒ 反射光を吸収する装置 反射角のところに設ける

 

2.視感比色方法


眼で見ることにより、色の違いを判断する測色方法

 

●見本と試料の表面状態

表面状態が大きく異なる場合に注意 (見本:紙、試料:プラスチックなど)

●見本と資料の大きさ

なるべく大きめがよい。視野に合わせて観察距離とマスクの開口寸法を整える

●試料の並べ方

試料が横に並ぶように隣り合わせて観察

隣り合う色の境界線の幅は視角1分以下にする

※30㎝の視距離から観察するとき境界線の幅が0.1㎜

●マスク窓

マスク窓の大きさは視角2度以上、10度以内にする

マスクは蛍光や光沢がなく、試料面の明度に近似した無彩色がよい

※等色関数には2度視野用と10度視野用がある。視角1~4度の寸法=2度視野の値、視角4度を超えた場合=10度視野の値

●作業環境

色比較用ブースがよい。作業面の色は無光沢で無彩色(N5)仕上げにする

●照明および観察の手順

照明は昼光をつかう

1.自然昼光 ⇒ 北空からの拡散光 日の出3時間後~日没3時間前

真上から観察

2.人工昼光 ⇒ 常用光源蛍光ランプD65 面光源的な光源で照明

色比較用ブースでは真上または45度の方向から観察

照度は1000lx(ルクス)が原則

 

光の三原色による表式系

【光の三原色】

光の三原色は、赤(R)・緑(G)・青(B)

Rは長波長域の光Gは中波長域の光Bは短波長域の光で、それぞれの波長域の相対強度を比較すると、色の波長形成関係からおおよその色がわかる。

XYZ表色系

光の三原色のR・G・Bをそれぞれ、X・Y・Zに変換したもの。X・Y・Zは三原色の量を表す記号なので、三原色とはいわず「三刺激値」と呼ぶ。

三刺激値を測定するときは、試料を照明する光をある特定のイルミナントに定めた上で、「等色関数」を用いる。

例:赤 X:19.58 Y:11.39 Z:4.90

 

三刺激値を羅列しただけでは、どのような色かわかりづらいので、それぞれの数値を比率として計算 ⇒ 【色度座標

例:赤 X:0.5457 Y:0.3176 Z:0.1367

※色度座標は三刺激値の混色の比率を表すものなので、X+Y+Z=1となる。

 

この色度座標を縦軸をx、横軸をyにとった直交座標として表したもの=【色度図

x値とy値の交点はマンセル表色系でいえば色相・彩度の位置に該当。

L*a*b*(エルスター、エースター、ビースター)表色系

XYZ表色系の色度座標値で色相環を描くと同心円となるはずが、歪んだ円になる。つまり、XYZ表色系 = 知覚的な均等性をもたない色空間

■マクアダムの偏差楕円

XYZ表色系の色度図において、ある色を中心として、その色と区別することができない色の範囲を色度図上に表現したもの。

L*a*b*表色系

新しい変数L*a*b*に変換し、均等になるよう調整をかけた表色系。色同士の色差を測定するのに適した表色系

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